もしもの時に大活躍だいかつやく　「防災ぼうさいノート」って知ってる？

「防災ぼうさいノート」は、災害さいがいに対して、自分や身の回りの人たちの命を守るために、「防災ぼうさいアクション」を起こす力を身につけるための学習ノートです。さまざまな災害さいがいについて、防災ぼうさいに必要ひつような知識ちしきを確認かくにんする《知る》、災害さいがい時の行動や日ごろの備そなえを考える《考える》、「知る」「考える」で学習したことをさらに調べる《調べる・まとめる》の項目こうもくがあります。 では実際じっさいに、防災ぼうさいノートの一部を見てみましょう。

❖知る

火災かさいが起こると建物たてものなどが燃えてまわりにも燃もえ広ひろがり、被害ひがいが広がります。煙けむりも出てくるので、煙けむりをすうと息ができなくなってしまいます。

・火災かさいを見付みつけたら、近くの大人おとなに知らせましょう。火災報知機かさいほうちきを押して、119番通報つうほうをしましょう。
・煙けむりをすわないように、ハンカチで口と鼻をふさぎましょう。逃にげるときは階段かいだんを使いましょう。

❖考える

・家の中で、火災かさいが起こりそうなこところを探さがしてみましょう。
・家で火災かさいが起こったら、どうしたらよいか考えてみましょう。

❖知る

地震じしんが起きると、ビルや家などの建物たてものがたおれたり、海の近くでは津波つなみが来たり、マンホールが浮うき上あがるなどの被害ひがいが起こります。建物たてものの中でゆれを感じたり、緊急地震速報きんきゅうじしんそくほうを受けた時は、丈夫じょうぶなテーブルの下などの安全な場所に身を隠かくし、ゆれが収おさまるまで待ちましょう。

❖考える

【学校にいるとき】
・学校で地震じしんが起こったら、どうしますか。自分の教室や学校の校庭には、どのような危険きけんがありますか。
・落ちてきそうなもの、倒たおれやすいもの、移動いどうしそうなものの視点してんで、考えてみましょう。

【家にいるとき】
・家にいるときに地震じしんが起こると、どのような危険きけんがありますか。
・部屋へやに「そなえ」をしていても、物が落ちてきたり、倒たおれてきたりします。家で寝転ねころんで、危険きけんを探してみましょう。

❖調べる・まとめる

【学校や家ではない場所にいるとき】

・地震じしんは家の周まわりやよく遊びに行く場所で起こることもあります。どのような危険きけんがあるか調べてみましょう。
・調べて分かったこと、考えたことを書きましょう。

❖知る

暴風雨ぼうふううを引き起こす台風や、短い時間で大雨に降ふられる「集中豪雨ごうう」で起きる雨風の強さはふだんとまったくちがいます。大きな災害さいがいにつながり、人の命がうばわれることもあります。気象きしょう情報じょうほうや警報けいほうを注意して聞き、家に入るようにしましょう。

❖考える

大雨が降ふると、川の水が増ふえるだけでなく、下水や用水路から水があふれ、マンホールのふたが外れることもあります。

・川の水が増ふえているときは、どのようにしたらよいでしょうか。
・大雨や台風のとき、あなたの家の周まわりにはどのような危険きけんがあるか、考えてみましょう。

❖調べる・まとめる

ハザードマップは、災害さいがい被害ひがいを少なくすることや、防災ぼうさい対策たいさくのため、被害ひがい想定区域くいきや避難ひなん場所、避難ひなん経路けいろなどの情報じょうほうを表示ひょうじした地図のことです。区市町村ごとに作成さくせいされています。

・あなたの住んでいる地域ちいきのハザードマップを調べてみましょう。
・調べて分かったことを書きましょう。

東京都は、一人ひとりひとりが風水害ふうすいがいから身を守る行動を考えるための道具として「東京マイ・タイムライン」を発行しています。この「東京マイ・タイムライン」には、避難ひなんまでの行動を順番じゅんばんに整理できるマイ・タイムラインシートとその作成さくせいのためのガイドブック、シールが入っています。

・お家うちの人や周まわりの人と話し合いながら、自分だけのマイ・タイムラインを作り、風水害ふうすいがいに備そなえましょう。

❖知る

「非常用ひじょうよう持ち出し袋ぶくろ」の用意はできていますか

避難ひなんの時、必要ひつようなものを入れたふくろが「非常用ひじょうよう持ち出し袋ぶくろ」です。もしものときにすぐに大事なものを持ち出せるよう、何を入れたらよいかお家うちの人や周まわりの人と話してみましょう。 また、避難ひなんの時は落ちているものでけがをしないように、底そこがしっかりした靴くつをはくと安心です。

❖考える

家から出ないで避難ひなん（在宅ざいたく避難ひなん）することもあります。

・家にはどのような備そなえがあるか調べてみましょう。
・お家うちの人や周まわりの人と話し、どのようなものを備そなえておくとよいか考えてみましょう。

【想定すること】

・電気、水道、ガスが使えなくなったとき
・下水道が使えなくなったとき ・食料しょくりょうは最低さいてい3日間を過すごせるように用意する

❖調べる・まとめる

避難するところは決めていますか？

登下校や、家の外にいるときに地震じしんが起こることがあります。災害さいがいが起こる前に、次のことをお家うちの人と決めておきましょう。

・避難ひなんするところはどこですか。
・お家うちの人などと集まるところはどこですか。
・どうやって連絡れんらくをとりますか。

災害さいがいがおきると、災害さいがいがおきた被災地ひさいちへの通信つうしんが増ふえ、回線がつながりにくい状況じょうきょうになることがあります。「１７１（災害用さいがいよう伝言でんごんダイヤル）」は、そんなときに役立つ“声の伝言板でんごんばん”です。

公衆こうしゅう電話の使い方を、お家うちの人などに聞いておきましょう。

❖知る

災害さいがいが起こったとき、家にいると危険きけんなとき、家が被害ひがいにあって住めなくなったときは、避難所ひなんじょに行きます。学校や公民館こうみんかんなどが避難所ひなんじょになります。家が安全な人は、在宅ざいたく避難ひなんをしましょう。

❖考える

避難所ひなんじょはみんなで生活する場所です。ルールを守り、お互たがいに助け合って生活することが大切です。ほかの人が過すごしているスペースはのぞかないようにする心がけや、衛生えいせいを守るためにトイレやごみ捨すてのルールを守りましょう。

・避難所ひなんじょでの生活では、どのようなことに気を付つけるとよいでしょうか。
・避難所ひなんじょの生活で、あなたができることは、どのようなことですか。

❖知る

東京都には、災害さいがいについて調べたり、防災ぼうさい体験たいけんができたりするところがあります。お家うちの人などと一緒いっしょに見学して、防災ぼうさい体験たいけんをしてみましょう。

❖調べる・まとめる

2011（平成へいせい23）年の東日本大震災ひがしにほんだいしんさいでは、津波つなみや火災かさいが起こり、死者・行方不明者ゆくえふめいしゃはおよそ2万人、こわれた建物たてものは40万か所にものぼりました。明日あすへの希望きぼうをつなぐ人々の力で、復興ふっこうが進んでいます。